フィボナッチリトレースメントとは?その具体的な使用方法と注意点

ここではフィボナッリトレースメントの解説と使用事例を紹介します。

そもそもフィボナッチとは何か?については以下の記事を参考にしてください。

フィボナッチとは?
目次

インジケーターには「遅行」「先行」の2種類がある

インジケーターを大きく2種類に分けると遅行インジケーターと先行インジケーターがあります。

遅行インジケーターとは、過去のデータを利用・計算してマーケットを分析するツールです。

個人トレーダーにとって代表的な

  • 移動平均線
  • MACD
  • ストキャスティクス
  • RSI

などは遅行インジケーターになります。過去のビッグデータから相場の動きを予測するモデル式の構築・それをパラメーター化したインジケーターも遅行インジケーターに該当します。

ただ、チャートは予測できないランダムなもので過去のデータから読むことは非常に難しいとも言われています。
個人的には、物理学者が作るような統計的なモデル式からのインジケーターは有効だと思うのですが、移動平均線のようなシンプルなインジケーターだけで勝つのは難しいと思います。

フィボナッチリトレースメントは先行インジケーター

先行インジケーターは今を分析し未来を読むインジケーターになります。ここで紹介するフィボナッチリトレースメントは先行インジケーターにあたります。

フィボナッチソリューションは先行インジケーターを使ったトレード手法になりますが、一部トレンド把握に遅行インジケーターを使っています。

フィボナッチリトレースメントの基本的な考え方

フィボナッチリトレースメントのメリットは、フィボナッチ比率を使って相場の動きを予測しトレンドの半ばにおける「戻り」の判断ができることです。

例えば、

  • 上昇トレンド中に価格が下がった時にどこまで下がるか
  • 下降トレンド中に価格が上がった時にどこまで上がるか

といった判断がしやすくなります。

エリオット波動やダウ理論のような波形分析方法は、どこまで下がるか上がるかが数値として分からないので使いにくいケースがあります。(人によっては「芸術」だと揶揄します。)

通常のフィボナッチリトレースメントでは、フィボナッチ比率に基づいた38.2%、,61.8%、それと補足的に50%を水準にして、トレンド時の戻りを判断していきます。

具体的にいうと、強いトレンドの場合は一時的に38.2%前後までトレンドと逆行し、弱いトレンドの場合は50.0%前後または、61.8%前後まで逆行すると言われています。

フィボナッチリトレースメントの具体的な使用方法例

今から紹介する使用方法はフィボナッチソリューションではなく、一般的に使われている方法の1つだと捉えてください。

いずれにしても、フィボナッチリトレースメントは

  • 安値と高値を0%、100%としてラインを引き
  • その間にある38.2%、50.0%、61.8%を見てトレンド途中の戻しと判断する

のが一般的な使い方です。

ケース1:1日の安値高値で次の日のローソク足を予測

下図のユーロドル1時間足を見てください。

1時間足チャートのある1日の高値と安値に0%と100%になるように線を引きました。

翌日はの下降トレンドにおいて一時的な上昇が発生し、その上昇(戻り)がおよそ38.2をピークになっていました。

61.8 から 38.2のラインをローソク足が行き来していますが、61.8を割ったとたんに大きくブレイクしました。(元の下降トレンドに戻った)

フィボナッチリトレースメントはこのような一時的な下降トレンドにおける値上がりの予測に使うこともできます。

ケース2:比較的値動きの大きい1時間の安値高値で未来のローソク足を予測

下図はドル円5分足です。

 

16時の1時間で大きく値上がりしました。この時間帯の安値高値にフィボナッチリトレースメントを引いてその後のローソク足の動きを見てみました。

その後一時的に戻り(値下がり)が発生していますが61.8%付近のラインまで下降しています。

その後は再度上昇トレンドになりますが、50.0%のラインと23.6%付近のラインでローソク足が若干足踏みしながらも上昇しているのが分かります。

強い上昇トレンドが発生した場合にすぐに戻りの動きになることがありますが、フィボナッチリトレースメントはその戻りの度合いを予想するのに使えます。

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